ウェビナーは、ただ開催するだけでは成果につながりづらく、数値で追えるKPI設計があることが成功の鍵です。
本記事では、KPI設計の重要性から、指標の整理、KPIツリー、目的・チャネル・配信形式ごとのKPIまでを分かりやすくまとめます。

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なぜKPI設計が重要か
ウェビナーをただ実施するだけでは、「成功かどうか」が曖昧になりがちです。KPIを設計することで、目的に応じた数値目標が明確になり、関係者の共通認識が生まれ、改善サイクルを回しやすくなります。
ここでは、KPI設計で得られる効果や、KPI設計のよくある失敗について解説します。
KPI設計で得られる3つの効果
KPI設計には、次の3つの大きな効果があります。
- プロセス可視化:申込→参加→視聴→商談という流れの中で、どの部分が弱いかを数値で把握することができます
- 関係者統一:マーケ・営業・CSなど異なる部門が「この数値を目指す」という共通目標を持てるため、連携がスムーズになります
- 改善サイクル促進:KPIを追って数値を取ることで、開催後の振り返り→改善が具体化し、ウェビナーの質が高まります。これにより、ウェビナーは『開催して終わり』の施策ではなく、成果を生む施策へと進化します。
KPI設計のよくある失敗
KPI設計では、以下のような失敗がよく見られます。
指標が多すぎて管理できない
KPIを必要以上に設定してしまうと、優先度がぼやけてしまいます。目安として、KPIの数は3〜5個以内に絞ると、管理しやすくなります。また、必要に応じて中間KPIを設けると、適切な振り返りが可能になります。
代表的なKPIとして、商談設定数/率や有効アンケート数、集客数が挙げられます。目標の具体的な設定方法は、以下の動画で解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
KGIと連動していない
申込数だけ追っても、受注などの最終目標に結びつかなければ、開催の意味が薄くなってしまいます。KPIは施策に閉じて設計するのではなく、売上向上などの会社の目標と連動した設計になっているかを常に意識しましょう。
計測体制が整っていない
視聴時間やアンケート回収など、データ取得ができていないと振り返りできません。これらを回避するには、「数を絞る」「KGIから逆算する」「測定可能な数値にする」「体制を整える」ことが重要です。
KPIとKGIの違い
KGI(重要目標達成指標)は、最終的に達成したい数値目標です。例えば、ウェビナーから年間20件の商談化を実現するといった目標です。
一方、KPI(重要業績評価指標)はそのKGI達成に向けて追うべきプロセス上の数値です。例として「申込数300件」「参加率60%」「アンケート回答率70%」などが挙げられます。
KGI→KPIという流れで設定し、KPIがKGIへつながる設計にすることが成功のポイントです。
KPIとは
KPI(Key Performance Indicator)とは、設定したビジネス目標(KGI)を達成するために追うべき中間的な数値指標です。ウェビナーでは、例えば「参加率50%」「資料DL数80件」「商談化率10%」などがKPIとなります。
KPIを設計する上で、数値化されていること、KGIと関連付いていること、現実的に達成可能であることが重要です。これにより、実務担当者が何をすべきか、どこを改善すべきかが明確になります。
KGIとは
KGI(Key Goal Indicator/重要目標達成指標)とは、KPIを通じて最終的に達成すべきゴールの数値です。ウェビナーでは、例えば「ウェビナーから年間商談化100件」「既存顧客から追加発注30件獲得」「顧客満足度90点以上」などが該当します。
KGIを明確に定めることで、KPI設計の方向性が定まり、関係者にも「この数値を達成しよう」という目標が共有できます。
KSFとは
KSF(Key Success Factors/重要成功要因)とは、KPI・KGIを達成するために何をしなければならないかという成功の鍵です。
ウェビナーでは、ターゲットに刺さるテーマ選定、告知チャネル・文言の最適化、リマインドメールの複数回実施、知名度のある登壇者の起用、フォローアップ設計などがKSFとなります。
KPIだけを追うのではなく、KSFを押さえることで、目標を達成するための戦略設計ができます。
KPIツリー
KPIツリーとは、KGIを頂点に据え、その達成に必要な主要KPI・サブKPIを階層的に整理した構造図です。例えば、KGIが「ウェビナーから年間20件の商談化」ならば、以下のように分解できます。

このようにツリー化することで、「誰が・どのチャネルで・何を追うか」が明確になり、運営体制も整い、改善ポイントも見つけやすくなります。
共通で追うべきウェビナーのKPI
どのウェビナーでもチェックすべき基本的なKPIを以下にまとめます。これらでイベント単体の有効性を把握し、改善につなげましょう。
- 申込数・申込率
- ターゲット含有数・含有率
- 参加数・参加率
- アンケート回収率
- 満足度
- チャネル別申込・参加数
- 集客コスト/集客単価
目的別のKPI
ウェビナーの用途によって、重視すべき指標が変わります。ここでは、代表的な目的を整理しておきましょう。
新規リード獲得
新規リード獲得目的のウェビナーでは、申込数・申込率を重視します。量的なリーチを最大化しつつ、質も担保するためにターゲット属性を取得する設計も重要です。
ナーチャリング
ナーチャリング目的では、既に接点のある見込み顧客を検討段階へ引き上げることが主眼となるため、「参加率」「資料DL数」「個別相談申込数」「商談化率」「フォローアップメール開封率/クリック率」などをKPIとします。質を上げて、次の動作を促すことが成果に直結します。
既存顧客の満足度向上
既存顧客フォロー型ウェビナーでは、「アンケート満足度スコア」「参加率」「活用促進コンテンツDL数」「追加発注数」「契約継続率」「アップセル/クロスセル件数」などがKPIとなります。顧客との関係性を強化し、継続・拡張を促す数値設計が重要です。
チャネル別の施策とKPI
自社サイト
告知ページを自社サイトに設置する場合、「ページビュー数」「申込率(CVR)」「申込単価(CPA)」などがKPIになります。サイト経由は既に興味がある層が多いため、申込ページ自体の改善が申込数に直結します。
インハウスメール
既存リスト向けにメール告知を行う場合、「メール開封率」「クリック率」「申込率」などがKPIとなります。インハウスメールは興味関心の高い層なので、主要な集客チャネルの一つです。
広告
広告を活用する場合、「インプレッション数」「クリック数」「クリック率(CTR)」「申込数」「申込率(CVR)」「申込単価(CPA)」などがKPIになります。広告は費用がかかるため、費用対効果も併せて追う必要があります。
SNS
SNS告知では、「投稿リーチ数」「エンゲージメント数」「リンククリック数」「申込数」「申込率」などがKPIとなります。SNSは拡散・話題化を通じて母数を増やすチャネルなので、どれだけ目に触れたか、どれだけ興味を持たれたかを把握することが重要です。
ウェビナー告知サイト
外部の告知ポータルサイトを使う場合、「告知ページ閲覧数」「申込数」「申込率」などがKPIになります。自社のターゲットに合う告知サイトを選択すれば、費用をかけずに集客できる効果的なチャネルです。
おすすめのウェビナー告知サイトに関しては、以下の記事で解説しています。併せてご覧ください。

ライブ配信・録画配信のKPI
ライブ配信と録画配信では、それぞれ追うべきKPIに違いがあります。以下の設計例を参考に、適切なKPIを設計しましょう。
ライブ配信型
- 参加率
- チャット・質問投稿数
- 途中離脱率
- 視聴完了率
- アンケート回答率
録画配信型(オンデマンド型)
- 再生回数
- 平均視聴時間
- 視聴完了率
- 資料DL数
- 録画経由の問い合わせ数
ライブ配信型・録画配信型の使い分け方法とメリット・デメリットについては、下記の動画で解説しています。
まとめ
ウェビナーを成功に導くには、KGI・KPI・KSFを整理し、チャネル・目的・配信形式別に適切な数値設計を行うことが不可欠です。数値を可視化し、改善し続ける体制を整えましょう。
具体的には、施策実施前に「何を目的とするか(KGI)」「どの数値を追うか(KPI)」「その数値を達成するための要因(KSF)」を整理し、KPIを3~5個程度に絞って、定量的に管理できる設計と実務体制を構築しましょう。
その上で、実績→振り返り→改善というサイクルを回すことで、ウェビナーは単発のイベントからより成果を生む施策へと変わります。ぜひ本記事を参考に自社のウェビナー運営に取り入れてみてください。
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